「リモート何々」「オンライン◯◯」が一気に増え、働き方もテレワークが増えましたね。

しかし、リモートも良し悪し。
企業経営をリモート感覚でやろうなんて考えちゃいけません。
事業計画、戦略、組織、人事、システムなど。経営って総合的なもの。
でも「結局は人間」。
ヒトと面と向かってがっぷり四つに組みましょう。でなきゃ大失敗するんだなーと。
弊社の若き次期経営者の大失敗をみて痛感しました。
当記事では「リモート経営」を独りよがりに推進した意識高い系社長(次期)の失敗例をご紹介します。
といいますか、今回はころえもんのグチ日記みたいなもんです。(→プロフィールはこちら)

詳しくお話しします。
▼それでは、「意識高い系男子が突然やってきてリモート経営きどり→会社を破壊した話」をどうぞ。
クリックできる目次
どんな人物がリモート経営をやろとして失敗したか
カリスマ意識高い系がやってくれました。
弊社の「カリスマ()次期社長」A氏。
やり散らかしてくれました。
↑これだけで悪い予感しかないですよね。
A氏ビジュアルイメージ。

はい、若いんです。
26歳。
大卒らしい計算から26歳で3社めって、サラリーマンとして各社2年程度しか続かなかったってことですよ。
失敗で小企業が負った致命傷とは?
9人の自主退職という大出血。
社員30人の小企業で、うち9人が一斉退職!

部長〜中堅〜。勤続20年〜3年選手。各セクションから均等に、です。
9/30人って致死量では?!
↓
後日譚:さらに2人が退職しました。(吐血)
リモート経営失敗の原因3つ
いち従業員(勤続10年)の私が分析した、“リモート経営”失敗の原因。
ひとことで言うと:パソコンの中だけで経営者ごっこしてるから。
“リモート経営者”と書いたのは皮肉を込めてです。
リモート経営の敗因❶コミュニケーションの圧倒的な不足
コミュニケーション「不足」というよりそもそも頭になかったんだと思います。
あいさつすらしないA氏が社員のリアルな表情を知れるわけがない。社員側だって当然わからない。
従業員のひととなりを知らない。ヘタしたら誰が誰だか覚えてないフシもある。大企業の社長ならそうなるでしょうが、30人程度の小さな会社ですよ。
そんな浅い見識の外来種が、人事・組織をいじり、職位付けや給与テーブルをいきなり作ってきて、「これは相談や仮案ではなく、決定事項です!」と叩きつけてきたのです。
ハト(社員)は豆鉄砲くらいました。
(この際、社員をハトと呼びたくなります。社畜鳩!)
実際、人員配置表で名前の記載モレ。(つまりA氏から存在を認識されていないハト)もありました。たった30人程度の会社で。
小さな社内で、私は彼の入社以来1年で30秒ほどしか言葉を交わしたことがありませんでした。
彼がどんな時にどんな表情を見せるのか。コミュニケーションで大切なパターン認識の蓄積もできません。
ましてやマスク生活で顔の半分は見えない、コミュニケーション・ハンディキャップのあるご時世で。
社員からしたら「登場からして、コイツ何なん?」で警戒なんだから。
自分は警戒されて当然のポジション、そこをどう崩していくかという構えはできていたのでしょうか。それも謎です。
ポジションが偉そうな上に、名実ともにお高く止まってる。
廊下ですれ違う時も挨拶してこなくて感じ悪いし。(こちらから挨拶すれば返しはするけど、次に出くわした時もムッツリ)。
みずから断絶するかのように、個室を御所望され、応接室をつぶして急ごしらえした「執務室」。←これにも豆鉄砲くらった。

と不思議でした。
さらに、週に1度ほどしか出社せず、1人リモート。(テレワークできる業態じゃない弊社。ハト達はふつうに出社です)
遅れながら出社してきても、あいさつしないので、いつの間にか執務室にいると思ったら、いつの間にか消えてたり。
従業員にはもとより、社長(義父)と話す時のあいづちさえ「うん。うん。」。
ポケットに手を突っ込んだまま。実父相手なら「うん、うん」もあるかもしれない。だけど別居の義父よ…?
ふつー、「はい」とか「ええ」だよね…?
かたやパソコン内では異様に細かい・しつこい
A氏はゴリゴリのデジタル推進派。スマホはもちろん、Slack、zoom、G suit、ノートPC、surface大好き。
社員に出させる資料がムダに細かい。お見せできないけど、ほんっとうに細かいの!!!ムダに!
実務に不要なおつきあいの絵空事用の資料作成やってるほどヒマじゃないんですよ、社員は。
「コミュニケーションとりづらい…」←部下のぼやき
コミュニケーションツールはいくつもありますが。
45歳の部下(←A氏が自分で設定した)から電話がかかってきても、取らずに切る。笑

都合無視で突然かかってきて自分の時間を邪魔されるのが嫌なのだそう。まあ、わかる。
↑ホリエモンとかが提唱してるやつだね。
私もそう思うよ。電話、かかってきたら「めんどくさいなー・・」って思うよ。プライベートでは。
仕事はさ、客はさ、そうじゃないんだよ。こっちの都合なんか無視だよ。
電話拒絶で企業トップが成り立つもんなの…?
顧客対応力ないだろ。瞬発力を育めないだろ。
客なんて予期せぬタイミングで予期せぬこと勝手に言ってくるんだよ。それをさばくのが実力だろ?
文字ツールのみでコミュニケーションできるのはリアル構築できてから
では電話でなくSlackのDMで部下が「相談したいので◎月◎日◎時ごろ、お時間頂けますか?」とアポを取ろうとしても
「相談?用件は?事前に予告してください」。←うん…まあわかるけどさ…。
報連相しづらいわ。
ぜんっぜんフランクに喋れないわ。とっつきにくい。
自分で垣根高く築きすぎ。
孤立するわ。てか孤立を望んでたかのような言動だよ。
だから愛想つかされたんだよ。
周りにいた重鎮たち、みんな去っちゃった。

チャットなどITツールで密な意思疎通が可能な条件は「もともとリアルでお互いのひととなりを知り、共通認識を積み重ねてきた者同士」であることだと私は思う。
「最初から」文字のみのコミュニケーションで信頼関係は築かれますか?仕事で。ややこしい・込みいった・スピード求められる場で。
その視点をA氏は欠いていた。

いち従業員同士のリモートワークでもひと困難ですが、それを「ド新人」「特別待遇の高圧ポジション」という難しい立場のA氏が、10も20も歳の離れたベテラン達に、無理難題・珍問で暴走したのです。
客観視スキル、なさすぎ。
リモート経営の敗因❷リアルに実務を知らない。
従業員という「ヒト」も知らなけりゃ「シゴト」も知らない。
彼はよく「戦略」という言葉を使うのだけど実務を知らなきゃ兵力の見積もりもできないでしょう。
「ウチの」「リアルな」実務を知らない。経験しようともしないA氏がいきなり経営に乗り出す無理ゲー。
じゃあ経営の経験があったのかというと?それもない。いま書きながら「おかしさ」にあらためて驚いた。
そもそも、社会人経験も浅い26歳。

そうです。意味わかんないんですよ。
嫁の親のオウナー会社を継ぐっていうだけです。
そのバックボーンで“手腕”をふるおうとしている。実績ないのに。
メンタル図太さだけは尊敬する。
上手くいく要素、一点もないですよね。
リモート経営の敗因❸ビジネス・自己啓発書におぼれる
A氏が自学してるつもりなのは、コンサルが読むような自己啓発書にビジネス書。だからムダなカタカナを頻繁に繰り出してくる。
有名な意識高い系のバイブル「7つの習慣」とか。
それら「参考書」にすぎないよ。悪くはないけど、おぼれてる。
机上の空論になってしまってるよ。
まずは生きる教科書から学べ。
社員こそが生き字引なんだ。教科書なんだ。客は問題集なんだ。「ウチの」仕事を勉強しなくて何を勉強するの…?
生きる教科書は去ってしまった
本来、教えを乞うべき対象のベテラン、エース営業マン、現場を熟知し回していた者、ムードメーカー…同じ年頃の若者・・9人の退職者たち。
「生きた教科書」だったのに。
A氏は彼らを「おじさんの形したオモチャ」のごとく、翻弄してた。珍問をぶつけて。
彼らは去ってしまった。習う立場であるべき若き経営者()が崖から飛び降りさせたようなもの。
26歳に突き落とされるか、自ら飛び降りるかないところまでいってしまった。

仕事も経営もパソコンの中で起きてるんじゃない
なんだ、ただのネット弁慶か。
ネット弁慶の大炎上を「リアルで関わり、リアルライフの深傷を負わされる」ことになるとは。
スラックは確かに便利な道具ですが。策士、策に溺れる。IT道具好き、IT道具に溺れるです。
直に対話したことがほとんどないのに、SlackのDMで丁々発止、一部社員(その後、退職となる)と言い合いをしていたそう。
小さい事務所でわざわざ文字で揉めるのやめた方がいいな。
変にヒートアップする、ヒトトナリを知って初めて、手加減が分かるかなって程度でしょ?
そんなの、ネットの常じゃないですか。
コロナよりヒト由来の禍
このコロナ禍にあって、コロナのせいではない。そう思ったらもう、悔しくて悔しくて。今まで10年20年いろんなこと積み重ねてきたものを。
急にやってきた新外来種がぶち壊した。
ただ若くて義父が資産家でオウナーなだけ。実力不足の意識高い系()が原因という、情けない理由で大きく傾く。
コロナ経営難じゃないのがまた妙に悔しい。
現社長は何してたんだ?って思うでしょ?
現社長(義父)は資産家でオウナーなだけ。知り合いの会社を買い引き継いだ。実務は「わからない」から「任せてる」で過ごしてきた人。
実際に認知機能も低下していて(元から低い?)、口の出しようもないようで、居眠りか瞑想してる感じのおじいちゃんです。Aが挨拶しないの注意したほうがいいですよ?と社員から言われても「あーおれそーゆーのどう言っていいか、わかんないんだぁ」で放置してしていた木偶の坊ですから。
唐突な次期社長の入社から「終わりの始まり」を予感した。
が、わずか一年で本当に会社が破滅に向かうとは…。
彼の夢も砕けた←自業自得
彼は野心も強く、大きな夢がありました。大言壮語(実力以上に大きなことを言うこと)。
弊社を100年サステナブル(持続可能な企業)にすること。(寝る時間も休日もつぎ込んで書いた(ドヤ顔)資料によれば。)
みずから1年で壊してくれました。自業自得です。自業自得で済む問題じゃない。
来年からは大幅に戦力ダウン、カスタマーサービスも落ち、現場力も落ち。売上は億単位で減る見込みです。
まとめ
中小企業が崩れたことで学んだことをまとめました。
✔︎リモートワーク(特に経営)は相手とのリアルな信頼関係が築けてからにしましょう。
✔︎悪いのはリモートワークではない。未熟さ・無知・無謀。権力を握って万能感にやられた暴走。
✔︎年功序列は崩れたというが、しょせんは人間。気持ちで動いてる。機微を捉えよ。人間関係の序列破壊はほどほどに。
やれやれ、今後どうなるのか。

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